久しくやっていなかった極々優しい練習曲が、無残にも全く弾けなくなっていたというお話し。
そこで、自分は一度は観念した。
ところが別のもう少し難易度の高い曲はむしろ上手く弾けるようになっている。
これはどうしたことか。
弾けなくなっていた曲は、余りに簡単だからと莫迦にして、その場を取り繕うように適当切り上げて十分な練習をしていなかった。
だから、キチンと身に付いていなかったのかも知れないと思うようになった。
つまり上手く弾けないのは、体の出来損ないのせいもあるかもしれないが、その責任は断然、練習不足にあった。
そう、段々と滑らかに弾けるようになってきているその曲は、練習を始めたとき、本当に難しくて何度も絶望した。
でも、何とか弾きこなそうと頑張っていた曲だ。
その曲はもう数百回は練習しただろう。そしてそれなりに弾けるようになって来た。
振り返って思うに、ピアノの練習を始めてから、まだ1年半しか経っていないのだ。
これで過去の全ての曲を覚えていて完全に弾けるなど、自惚れ以外の何物でもなかった。