それこそ、全ての問題が解消しそうだ。
腕を伸ばすと、重力に抗するため、腕を支持する力が必要になり、却って負荷がかかるから、手首が下がり気味になるかと思ったら、なぜか右手首は水平に保たれているようだ。
意識をすれば無理なく左手と同じ様に手首を高くすることも出来る。
結果、指の上下の可動域が広がって、指をストンと落とす、に近い打鍵が出来るようになった。
無理せず大きな音も出た。
腕を伸ばしたことで、肩・肘の可動域も広がり、特に肩の動きが良くなり、手首・指に負担がかからなくなった。
腕全体を使って打鍵することが出来るから、指の力に負わずに済んでいる。
このことで、長くピアノを弾いても疲れにくくなった。
例えば、和音を左手で打ち込むと、今迄は数分で手首から肘にかけての筋肉が痛くなったが;そう乳酸が直ぐに溜まった;腕を伸ばしたことで腕全体の筋力を使って打鍵するから、この部分筋肉の負担が減って、ほぼ痛く無くなった、といったように。
そしえ、先に述べたように鍵を軽く弾いても、無理なく思いがけず十分な音が出る。
即ち、ついこの間まで悩んでいた”脱力”があっという間に実現できていた。
今迄一体自分は何をしていたのかという気分だが、悩みを通じて色々学ぶこともあったからこれはこれで良しとしよう。
確実に一つ、階段を上がった気がする。