それを知って”大正琴”のようだなと思った。
数ある楽器の中、音を出す行為と数字が明瞭に結びついているケースはこれしか知らなかった。
というのは少し不正確で、ギターも指番号があることは知っていたけれど、そのことはすっかり忘れていた。
さて、この指番号、
おーそーかー・そーか、実に合理的だなと、素直に感心したが、直ぐに疑問に直面してしまう。
だって、5本の指をドレミファソに対応させたら、あとの音はどうするのだ?
ピアノを習ってた子供に聞いたら、ミの音、つまり3まで使ったら、指を横にひねって移動させ、ファは1の指、つまり親指を使うんだと。
だったら、123,指番号は3つで済むではないかと思ったが、そうではなくて4の指、5の指も使うらしい。
ますます疑問は深まる。
それに、あんな変な指のねじり方、鍵盤を速く叩いているときに実際に出来るの?と新たな疑念も沸いた。
さらに。
1から5の指番号は必ずしもドレミファソに対応させず、別の音に割り当てることもあるという...。
そして実際、先生であるCTK-2200は、12345の指番号の指示で別の音を要求してくる…。
えっ。
これを知って、さらに不機嫌になった。
せっかくある音に割り当てた指番号、別の音に割り当てたら、訳が分からなくなる。
じゃ、曲によって音の出し方、指番号が違ってくるのかィ。
そうなんだって。
ドレミファソに12345を充てるのは、あくまで基本中の基本。
ムカデじゃあるまいし、人の指は5本、5本の10本しかない。
その10本の指で88の鍵盤を叩くわけだから、どうしたって同じ指番号に別の音を割り当てるしかない。
良く考えればわかることだけれど、最初はこのことが理解出来なかった。
ピアノの打鍵の仕組みは、もっと合理的でシステマティックなものだと思っていたんだ。
十分合理的なのかもしれないけれど、じゃぁこりゃ困ったな。指番号って誰が決めているのだろうって、不安に感じる。
適当でいいのかい。
だって、全ての楽譜に指番号って書いていないんでしょ。
でもとりあえず、前進だ。