以前ほどには退化しなくなった

1週間、いや2週間ほど鍵盤を叩かない日が続いた。

正確には、ごくわずかに、そう数分間ほどは機会があったか。

 

仕事で残務が続き、家に帰っても練習の時間は無い。

週末は、疲れ切っていてピアノに向かう気になれない。

 

ようやく、仕事が一段落し、気持ちも少しだけ余裕が出て来たから、モノは試しで鍵盤を叩いてみた。

 

全くダメ、ということが無い。

多少の間違いはあったけれども、それはすぐに修正出来たし、却って力みなく楽に弾けていたりする。

 

以前の自分だったら、少しでも練習しないと、覚えた曲全てが台無しになって、驚くほど弾けなくなってしまっていたのだけれど、いつも間にかそういう段階を超えていたようだ。

 

全体にスムースさには欠けるけれど、指の独立というか、力強さというか、そういったものはちょっとずつだが身についてきているみたいだ。

 

あれほど迷いのあった、腕や肘、手首の使い方、打鍵するときの姿勢、鍵盤の弾き方なども気にする必要は無くなった。椅子に座れば、自然と勝手に体が無理なく動く。

 

脱力だの、ロシアンメソッドだの、そういった方法論的なものは横に置いておいて、今は前に進めそうだ。