キーボードとピアノ。
似ているようで、非なるもの。
どころか、本質は違いすぎるのだろう。
ミスタッチがどうにも減らないのは、やはりキーボードでの練習の所為だと思われた。
キーボードは、キーを押し込むときの重さやダンパーのような弾性的な反発力がまるで無い。
適当に打ってもそれなりに音が出る。
そうすると、打鍵や指遣いがどうしても落ち着かない。
上手い具合に一つの形に収束していかないのだ。
もっともこれはきちんと椅子に座らず、床に着座したままの練習が良くないのかもしれない。
いずれにしても、これだというタイピングの解を幾ら探しても見当たらない。
このままキーボード練習を続けたら、上達も遅れることもさることながら、変な癖がついて今後に悪影響すら出る可能がある。
ということで、キーボードCTK-2200を使うのは止めてしまった。
内臓されてる曲音源のスコアぐらい取り出す(メモを起こす)ことぐらいしようかとも思ったが、時間が掛かる割に得るものが少ないから、考えを改めてこれも止めることにした。
必要があれば、本屋で曲集(楽譜)を買えばよいのだ。
その方が早い。
練習する機材が無くなってしまったわけではない。
現在はどうしているかというと、子供が使っていたカシオの電子ピアノ「セルビアーノ」があるから、こっちを使っている。
電子ピアノだって、アコースティックピアノに比べれば色々問題があるのだろうが、キーボードでの練習に比べればはるかにましだろう。
キーボードでは何故かどうしても脱力が出来ない。
思うに、キーボードというのは、本来は初心者・初学者向きのものではなく、ある程度ピアノが出来る人の気晴らし用の機材なのだろう。
既にピアノの指遣い・運指がきちんと出来ていて、キーボードの運用により、妙な影響を受けることがない水準の方の”おもちゃ”なのだ。
もちろん、指の力がない小さなこどもがピアノという楽器の練習に取り掛かり始めに、鍵盤楽器に触れる・慣れる機材としては良い面もあるかもしれない。
が、ほんの最初だけにしておいた方が良さそうだ。
これを使っていたら、一向に指の力が付かないのだから問題だ。
ということで、6箇月弱で使用機材の変更を行った。