名古屋訪問 小噺 その5 行きは”のぞみ”で帰りは”ひかり”で

東京駅は始発駅だから、待てば自由席を確保出来る可能性が高いけれど、名古屋は中間駅、状況によっては空席が無いかもしれない。

 

帰りの算段をするに当たって、どうするかを迷った。

指定席券を買うという選択肢はあったが、行き帰りとも自由席でという当初の考え方で行くことにした。

 

どうしたか。

大阪方面からの上りの列車でも、午前中早い便なら、それほど客は乗っていないのではないかとの見込みを立てて、早めに帰ることにしたのだ。

 

どうせ名古屋市内の観光名所めぐりはしない。

お土産も前日の余裕のある時間に買っておいて、帰宅日の朝はなるべく速やかにホームに入れるような算段をしておいた。

 

ホテルで朝一の朝食をとり、8時半ごろにはチェックアウトした。

名古屋駅についたのは、9時前後だったはず。大都市圏のターミナル駅だから、当然だが、かなりの人がいた。

 

構内にある大き目の土産物店も、昨日の夕刻ほどの混雑ではないが、もうそれなりの買い物客で賑わっている。

こうなると、果たして帰りの電車に座れるのだろうかと心配になってくるが、その心配は無用だった。

 

2本ほど列車をやり過ごし、9時40分台の”のぞみ”に乗るため、列を作って並んで待った。

名古屋は上り下りともホームが1つずつなのが、紛れが無くて良い。

 

”のぞみ”に乗るのは、空席を確保するため出来るだけ早く列車に乗り込みたかったから。”鈍幹線”よりも”のぞみ”の方が便が多いのだ。

 

席に座って帰りたいというねらいのほかに、お昼前に東京に到着し、喧噪の無い内にターミナル駅を出て、早めに帰宅しておこうという考えもあった。

次の日は勤めがあるから、疲れはなるべく残したくない。

 

件の便に乗り込むと、意外にも空席はあちらこちらにあったから、むしろどこに座ろうか迷うほどであった。

 

書いたように、上り(帰り)は”のぞみ”で、東京までの所要時間は、1時間35分ほど。

旅路を振り返る間もなく、東京までの到着まであっという間であった。

 

旅情も風情も余り感じられない。

 

行きは、”ひかり”であったが、こちらは東京から名古屋まで2時間強。”のぞみ”より30分ほど多くかかる。

 

結果としてこの30分が響き、初日の名古屋に到着してからのスケジュールがタイトになってしまった。

 

そもそも、当初の行程をもっと明確にしておけば良かったのだが、それでも30分ほど時間の余裕ががあれば、それなりにやることも出来たと思うところがあって、これは改善の必要がある。

 

つまり、行きは”のぞみ”で行き、帰りはのんびり”ひかり”で帰って来るのが良策と考える。

 

帰りが”ひかり”なら自由席も多めだから、中間駅である名古屋で自由席を確保するという観点にも、このプランは符合するところがある。

 

次回はこの方針で行こう。