名古屋訪問 小噺 その3 新幹線(鈍幹線)に乗る

大方予想していた時間に東京駅に着き、重い荷物を背負いながら、新幹線改札にたどり着いた。

 

案じていた新幹線の切符であったが、(いつも通勤で使っている)駅の自動券売機で、難なく買うことが出来た。

みどりの窓口に行ったりする必要があるのではないかと考えていたのだ。

切符が気安く買えてよい。

 

自動券売機の画面展開は、自分の思考回路内にあった切符の選択手順と上手く合っていた。

迷うことも、イラつくことも全く無く、極めてスムースに買うことが出来た。

余計な付帯情報も無く、シンプルな画面が見やすくて、これも評価できる点だ。

 

話は冒頭に戻るが、無事切符を手にし、安堵していたところに小さな悩みごとが。

島型の新幹線プラットホームが2つある。

 

一つは、のぞみ専用のようだ。

もう一つはひかりやこだまのような”鈍幹線”向けになってるように思われた。

 

さて、どちらの列車を選ぶべきか、つまりどちらのホームに行くべきか。

時間はあるのだ。

 

のぞみに乗ることにして、何台か待っても良いし、人気のない鈍幹線を選んでも良い。

元々本数の少ない各駅停車(こだま)や、急行(ひかり)の利用者もいないわけではないから、鈍幹線の席の競争率も潜在的にはあまり変わらないかもしれない。

 

が、自由席の多さを選んで、”ひかり”で行くことにした。

のぞみは、自由席車両が1号車から3号車までの3両だが、ひかりは1~5号車と、2両増える。その分座れる可能性は高くなる。

 

これで名古屋までの所要時間が、30分ほど多くなる。

30分が多いか少ないかの判断は出来かねたが、時間に縛られない旅路だから、良しとした。

こだまにすれば、更に多く自由席用の車両が増えるが、流石にそこまで選択条件を下げる必要も無いだろう。

 

その”ひかり号”は既にホームに入線していて、はや発車を待つ状態であったが、車両の中に入ってみると、人はまばらで席は全く自由に選ぶことが出来た。

 

選び放題の空いた席の中から、適当な場所を選んで席を確保する。

出来れば車窓から富士山を見たいから、大阪方面に向かって右側の席にした。

 

東京駅構内のコンビニで、朝食として買ったおにぎりや飲み物をカバンから取り出し、テーブルに並べて落ち着いたところで、スルスルと滑る様に新幹線が動き出した。

 

それがこの前の日曜日の朝の事。

今週も非常に忙しかったから、このことが随分昔のように感じられて、思い出すと、なんだか妙に懐かしい。