リサイタルに行ったけれど

念願のそれだ。

 

だが。

俄かクラシックファンのためなのか、全体としてイベントにそれほど馴染めず、心から楽しむことが出来ずに終わる。

少し残念だ。

 

開場前から、かなり多くの人がホール玄関前で待つ。

ロビーは人でごった返し、ホールはほぼ満席。

 

開園少し前、館内放送でホールに彼女のグリーティングが流れる。

録音なのか、生なのかは分からないが、その声と内容には愛らしさを感じるものがあった。近くの女性も”可愛い”と言っていた。

 

このようにして、全てが開園後の何かを期待させたが、なぜか空振ってしまった。

 

まず、全体に知らない曲ばかりなのがつらい。

 

構成は、

J.S.バッハ
パルティータ第2番 ハ短調 BWV826

ブラームス
4つの小品 op.119

ショパン

スケルツォ第1番 ロ短調 op.20
スケルツォ第2番 変ロ短調 op.31
スケルツォ第3番 嬰ハ短調 op.39
スケルツォ第4番 ホ長調 op.54

 

ほどんど知らない。

 

途中から眠くなってしまって、ショパンの最後の曲が終わったところで、拍手で目が覚めた。

まぁ眠れるということは、自分基準では心地良い、ということになるのだけれど。

 

シツコイアンコール?も馴染めない。

あぁいうものなのだろうが、馴染めない。

 

あとは、と。

2000席のサントリー大ホールでのピアノソロは少し難しい。

音の響きが少し不足気味だ。

近くで聴くピアノの音には素晴らしいものがあったのだろう。

 

さて、文句ばかりを書いてしまったが、行けたこと自体を良しとしよう。

ポピュラーミュージック界から来た一見さんのようなものだから、自分自身に戸惑いがあった。

アーティストに罪はない。

 

だから、彼女のコンサートがあれば、また行くつもり。

そしてコンサートを楽しむには、なるべく早めに情報を得て、速やかに良い席のチケットを抑えること。

 

そう思って、同じくサントリーホールで来年行われるピアニストのコンサートのチケットを取ったのだが、今回とさほど変わらぬ場所なのだ。

どういうこと。

 

つまり、クラシックコンサートでも人気のあるアーティストはチケットを取るのが難しいということだ。

人気のある辻井伸行のチケットは、首都圏では無理で、恐らく地方のコンサートでなければ券は取れないだろう。

 

あとは、クラシックの曲を聴く機会を増やして(これは辛いが)、知っている曲を増やすこと。

 

今回、彼女はバッハとブラームスも弾いたけれど、やはり本質はショパニストのような気がする。だからショパン(広く言えばロマン派)の曲を聴く機会を増やすことが良いと思われる。