新たな風

著名なピアニストは、大方にして3歳程度でピアノを始め、小学生低学年程度の年齢でコンクールで上位入賞、場合によっては、オーケストラとの共演、ピアノリサイタル初演などと続き、早期にしてプロデビューをする。

 

教育は、後の才能伸長の目途さえつけば、通常の音楽教育課程ではなく、ピアノ専門教育課程のある、海外の専門教育機関に入学する。

 

あとは、真っ直ぐに世界的なコンクールでの入賞(優勝)目指してひたすら鍛錬。

 

そういった専門の養成プロセスを受けられる子供は、元からの音楽一家か、教養がありかつ一定以上の収入のある、つまり良家の子女なのだ。

 

結果として、一般に、才能に恵まれたと逸材いうのは、一定の限られた家庭・家族から、生まれ世に出ずる。

 

つまりは血統だ。

 

それについては、特段の意見もない。

 

我々にはとても担えそうにない、格別負担の大きなミッションを受け入れて、素晴らしき人材を世に送り出しているのはそういう人々だ。

 

成長して世に出た彼らが、一般の人々に喜びや心の潤いを、そして社会にも様々な影響を与えるともに、伝統文化の継承を担っていることも間違いない。

 

だけれども、それだけでは何か物足りないような気がする。

 

新しい風を吹き込む何かが必要だ。

 

それを活力というのだ。